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入試問題のポイント(算数)

■点の移動と面積の変化

いろいろな学校で出題されるので、ここでも何度も取り上げてきました。グラフを描き変化の割合を使って解くものがよく出されています。この問題は一般的な面積計算の工夫によって解くものです。考え方を理解するには良い問題です。

■問題

下の図の四角形ABCDは,AB=20cm,BC=5cm,CD=15cm,DA=30cmで,高さ12cmの台形です。今,点Pが点Aを出発して,毎秒2.5cmの速さで台形の辺の上をA→B→C→Dの順に移動していき,Dで止まります。このとき,次の各問いに答えなさい。
(1) 2秒後の三角形PADの面積を求めなさい。
(2) 14秒後の三角形PADの面積を求めなさい。
(3) 点Pが点Aを出発してから点Dに到着するのにかかった時間を求めなさい。
(4) 点Pが点Aを出発してからの時間と三角形PADの面積の関係をグラフに表しなさい。












■解答

(1) 2秒後には、
   毎秒2.5cm×2秒=5cm
  点Pは辺AB上にあり、AP=5cmになる位置にあります。



三角形ABD、三角形PADは、底辺をAB、APと見たときに高さが等しくなります。
よって、三角形ABD、三角形PADの面積の比はAB:APと同じです。   
  三角形ABDの面積=30cm×12cm÷2=180cm2
   AB:AP=20cm:5cm=4:1
  なので、
   三角形PADの面積=180cm2×=45cm2
                                  答 45cm2
(2) 14秒後には、
   毎秒2.5cm×14秒=35cm
  AB+BC+CDは、20cm+5cm+15cm=40cmあるので、
  点Pは辺CD上にあり、DP=5cmになる位置にあります。



  三角形ACD、三角形PADは、底辺をCD、CPと見たときに高さが等しくなります。
  よって、三角形ABD、三角形PADの面積の比はCD:CPと同じです。
   三角形ACDの面積=30cm×12cm÷2=180cm2
   CD:CP=15cm:5cm=3:1
  なので、
   三角形PADの面積=180cm2×=60cm2
                                  答 60cm2

(3) AB+BC+CDは40cmあるので、
   40cm÷毎秒2.5cm=16秒
                                   答 16秒

(4) 点Pが辺BC上を動く間は、三角形PADで底辺をADと見たときの高さが12cmで変わりません。



  点Pが点Bに到着するのは、
   20cm÷毎秒2.5cm=8秒後
  点Pが点Cに到着するのは、
   8秒+5cm÷毎秒2.5cm=10秒後
  この間の面積は、
   30cm×12cm÷2=180cm2
  これらを使ってグラフを描きます。