算数


    「移動の様子を表すグラフと旅人算」

    グラフを使って移動の様子を表す問題は中堅レベルの学校を中心に数多く出されます。こ
    の問題もそのひとつです。(3)では学校が公表した解説とは異なった解き方を用いてい
    ます。2つめの解法は上位校でよく使われるものです。


<問題>

 太郎君はB地からA地に向かって歩きました。花子さんは太郎君と同時にA地を出発し
て自転車でB地に向かいました。次のグラフは2人の進んだようすを表したものです。
次の問いに答えなさい。




(1) 太郎君は出発してから何分後に花子さんと会いましたか。また、その場所はB地から
 何kmのところですか。

(2) 花子さんはB地で10分間休んだ後、B地に向かった速さと同じ速さでA地に帰りま
 した。花子さんがB地に着いてからA地に帰るまでのようすをグラフに書き入れなさい。

(3) 花子さんが帰りに太郎君に追いつくのは、A地から何kmのところですか。












<解答>

(1) グラフを読むと、出発して30分後、A地から6kmのところですれ違っていることが
  わかります。





  A地から6kmの地点は、B地から(8−6=)2kmの地点です。

                                答 30分後、B地から2kmの場所


(2) 花子さんがB地を出たのは、A地を出てから(40+10=)50分後です。
  また、B地からA地までにかかる時間は、A地からB地までにかかる時間と同じです。
  よって、A地に戻ってくるのは、A地を出てから(50+40=)90分後です。
  これをもとにグラフを書くと次のようになります。




(3) よく使う考え方が2つあります。

  <1> 旅人算の考え方を用いる場合



    太郎君の速さは、B地からA地までの8kmに120分かかっているので、

     8000m÷120分=毎分66

    花子さんの速さは、同じ距離に40分かかっているので、
     8000m÷40分=毎分200m
    花子さんがB地を出た時、太郎君がB地から進んだ距離は、

     毎分66m×50分=3333

    花子さんが太郎君に追いつくまでにかかる時間は、

     3333m÷(毎分200m−毎分66m)=25分

    太郎君に追いつくのは、A地に戻るまであと(40−25=)15分の地点です。

     毎分200m×15分=3000m=3km


  <2> 速さの比を用いて考える場合


    2人の速さの比は、
     太郎君:花子さん=毎分66
    m:毎分200m=1:3

    花子さんが太郎君に追いついた地点からA地までにかかる時間の比を考えると、

     太郎君:花子さん=1:=3:1

    この時間差が(120−90=)30分なので、
    花子さんが太郎君に追いついた地点からA地までにかかる時間は、

     30分×=15分

    これより、

     毎分200m×15分=3000m=3km

  *グラフが書かれているので、<2>の考え方で解けると時間がかかりません。

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