算数


     「図形の周上の点の移動と面積変化」

    図形の周上を1つまたは2つの点が動くとき、図形の頂点と動く点を結んでできる図形の
    面積を考える問題は、速さの考え方、面積比の考え方と組み合わせて作られています。
    一時期ほど多くは出題されませんが、女子校の中堅レベルの志望者には重要な問題です。


<問題>

 次の図のように、辺ADと辺BCが平行な台形ABCDがあります。点Pは辺BC上を
BからCまで秒速1cmで進みます。次の問いに答えなさい。




(1) 点PがBを出発してから5秒後の三角形ABPの面積は何cm2ですか。


(2) 四角形APCDが平行四辺形になるのは、点PがBを出発してから何秒後ですか。


(3) 三角形ABPの面積が、四角形APCDの面積のになるのは、点PがBを出発し
 てから何秒後ですか。












<解答>

(1) 5秒後の直角三角形ABPは次の図のようになります。



  辺BPの長さ    秒速1cm×5秒=5cm
  三角形ABPの面積 5×12÷2=30cm2

                                 答 30cm2


(2) 1組の向い合う辺が平行で長さが等しいときに平行四辺形になります。




  この問題の場合に条件を満たすのは、
  辺PCの長さ=辺ADの長さ=20cm

  よって、
  点Pの進んだ距離=40−20=20cm
  その時までの時間=20cm÷秒速1cm=20秒

                                 答 20秒後


(3) 高さの等しい三角形の面積比は底辺の長さの比になるので、
  台形は高さの等しい2つの三角形に分けて考えます。

  与えられた割合を比に直すと、

  三角形ABPの面積:台形APCDの面積=1:4



  この結果から、
  BPの長さ:(PCの長さ+APの長さ)=1:4

  また、
  BPの長さ+PCの長さ+APの長さ=40+20=60cm

  よって、
  BPの長さ=60×=12cm

  点Pの進んだ距離が12cmなので、その時までの時間は、
  12cm÷秒速1cm=12秒

                                 答 12秒


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