算数


    「図形の平行移動と重なりの面積変化」

    直線上にある2つの図形の重なりの部分の面積の変化を考える問題は、速さと図形の融合
    問題としてよく出されてきました。多くは三角形を移動させて相似を使って考えますが、
    以下の問題はもっと基本的なもので、グラフが折れ曲がっている時点でそれぞれ図形を書
    いてみると簡単に解くことができます。

<問題> 

 下の図のような図形Aと長方形Bがあります。図形Aは矢印の方向に毎秒lcmで動き、
長方形B上を通過します。下のグラフは、図形Aが長方形Bに重なり始めてから終わるま
での時間と、重なった部分の面積の関係を表しています。このとき、次の問いに答えなさ
い。

(1) グラフ上の あ 〜 お はそれぞれいくつですか。


(2) 重なった部分の面積が7cm2になるのは重なり始めてから何秒後ですか。(計算・や
 り方を書きなさい)



















<解答>

(1) あ秒後、4秒後、い秒後、9秒後、う秒後の各時点の状態を図に表して考えます。




   あ:2cm÷毎秒1cm=2秒

   い:7cm÷毎秒1cm=7秒

   う:(7cm+4cm)÷毎秒1cm=11秒

   え:9秒後の面積
      3cm×2cm=6cm2

   お:4秒後の面積
      3cm×4cm−1cm×2cm=10cm2

                 答 あ:1 い:7 う:11 え:6 お:10

(2) あてはまる時点がグラフでどの線分上にあるかを考えて解きます。

  次の図のように重なった部分の面積が7cm2になるのは2度あります。



  1度目は2秒後から4秒後の間、2度目は7秒後から9秒後の間です。

  a)1度目

    2秒後から4秒後の間で面積が増える割合は、

     (10cm2−4cm2)÷(4秒−2秒)=毎秒3cm2

    よって7cm2になるのは、

     2秒+(7cm2−4cm2)÷毎秒3cm2=3秒後

  b)2度目

    7秒後から9秒後の間で面積が減る割合は、

     (10cm2−6cm2)÷(9秒−7秒)=毎秒2cm2

    よって7cm2になるのは、

     7秒+(10cm2−7cm2)÷毎秒2cm2=8秒後

                            答 3秒後と8秒後



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