算数


    「転がる円の中心の動き・面積」

    同様な問題はよく出されます。この学校は単純な出題にせず、(2) のように与えられた条
    件をよく考えることを要求します。

<問題>

 図のように、半径2cmの円が、縦20cm、横18cmの長方形の内側を辺に沿ってころが
っています。円はア→イ→ウ→エ→ア→……の順にころがるものとします。

 このとき、次の各問いに答えさない。



(1) 円の中心が移動した距離が46cmのとき、円はア、イ、ウ、エのどこにありますか。
 また、円の通過した部分の面積を求めなさい。


(2) 円の中心が移動した距離が56cmのとき、円の通過した部分の面積を求めなさい。














<解答>

(1) 中心の移動を図に表して考えます。中心の移動距離は長方形の辺よりも半径2つ分だ
  け短くなります。



  縦方向へ転がるときの中心が移動する距離(赤線)は、

   20−2×2=16cm


  横方向へ転がるときの中心が移動する距離(青線)は、

   18−2×2=14cm

  46cm=16cm+14cm+16cmなので、エに達しています。



 図の青い部分が円が通った部分です。全体の長方形から真ん中の白い長方形と赤い図形
 6つを除いて求めます。

  全体の長方形の面積   20×18=360cm2

  白い長方形の面積    (20−2×2)×(18−2×2×2)=160cm2

 赤い図形を4つ集めると1辺4cmの正方形から半径2cmの円を除いた部分になります。

 
  赤い図形6つの面積の和 (4×4−2×2×3.14)÷4×6=5.16cm2

 求める部分の面積は、

  360−(160+5.16)=194.84cm2     

                           答 エ、194.84cm2


(2) 56cm=14cm+14cm+16cm+10cmなので、中心がエの左へ10cmの位置に
  あります。あと4cmでアの位置に戻るので、下の図のようになります。 
 


 青い部分が円が通った部分です。全体から真ん中の白い長方形と赤い図形を7つ除いて
 求めることができます。

  全体の長方形の面積  20×18=360cm2

  白い長方形の面積   (20−2×2×2)×(18−2×2×2)=120cm2

 赤い図形を4つ集めると1辺4cmの正方形から半径2cmの円を除いた部分になります。


  赤い図形7つの面積の和 (4×4−2×2×3.14)÷4×7=6.02cm2

 求める図形の面積は、

  360cm2−(120cm2+6.02cm2)=
 233.98cm2


                           答 233.98cm2


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