算数


    「円錐の表面上の最短距離」

    表面を回っての最短距離は展開図の上では直線になります。円柱や円錐の場合には何周か
    するときは、図をいくつか並べて考える必要があります。

<問題>

 [図1]のように、底面の直径が4cm、OAの長さが24cmの円すいがあります。
[図2]、[図3]、[図4]のようにそれぞれ1本のひもで、ひもの長さがもっとも短
くなるように点Aから点Aまでまきつけます。このとき、次の各問いに答えなさい。
また、必要ならば、[図5]の三角形を利用しなさい。
   

(1) [図2]ではひもを2回まきつけてあります。
  そのひもの長さを1辺とする正方形の面積を求めなさい。


(2) [図3]ではひもを3回まきつけてあります。
  そのひもの長さを1辺とする正方形の面積を求めなさい。


(3) [図4]ではひもを4回まきつけてあります。円すいの側面のうち、1番上にあるひ
 もより上の斜線部分の面積を求めなさい。
  ただし、答えは小数第2位を四捨五入して小数第1位まで求めなさい。















<解答>

(1) この円錐の側面の展開図にあたるおうぎ形の中心角は、

   360度×=30度

  このひもは2回巻きつけあるので、中心角を2倍にしたおうぎ形で考える必要があり
  ます。よって右下の図のように表されます。(図は正確ではありません)

   

  三
角形OAA''は正三角形なので、

   ひもの長さAA''=OA=24cmm

  正方形の面積は、

   24×24=576cm2

                              答 576cm2


(2) 今度は3回巻きつけてあるので、中心角が90度のおうぎ形で考えます。

  それを4つまとめると次の図になります。  




  ひもの長さを1辺とする正方形は上の図の緑の正方形と同じものです。

  円の半径がOAの2倍の48cmにあたるので、 
  
   正方形の面積=48×48÷2=1152cm2

                              答 1152cm2


(3) 今度は4回巻きつけてあるので、中心角が120度のおうぎ形で考えます。

    

  三角形OACは3つの角が30度、60度、90度の直角三角形なので、

   OCの長さ=OAの長さ÷2=12cm

  これより、斜線部分(展開図では緑色の二等辺三角形)は[図5]と相似な三角
形2
  つ分になります。




  等しい辺の長さをxcmとすると、

   x:12=1:0.96

   x=12.5cm

  等しい辺を底辺とすると高さは赤い線になります。30度、60度、90度の直角三
  角形の性質を使って、

   三角形の高さ=12.5÷2=6.25cm

   三角形の面積=12.5×6.25÷2=39.625cm2

  四捨五入して、39.1cm2

                              答 39.1cm2
 


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