算数


    「円周上の動点と角度の変化」

    円周上を動く点でできる角の変化は「時計算」や「旅人算」に含まれます。次の問題のよ
    うに複雑な条件がある場合、図を描いたりグラフを描いたりして考えることが必要です。

<問題>
 次の図のように中心がOの円があります。3点P、Q、Rが同時にAから出発し、それ
ぞれ一定の速さで円周上を動きます。点Pは時計回りに2分間で1周し、点Qは反時計回
りに3分間で1周します。点Rははじめ反時計回りに、その後時計回りにと、一定の時間
ごとに向きを変えることを繰り返します。


 線OPと線ORにはさまれたせまい方の角(180°以下)を角PORとします。
 角PORの大きさと時間の関係は次のグラフのようになりました。


 このとき、次の問いに答えなさい。

(1) 角AORの大きさと時間の関係のグラフをかきなさい。




(2) 初めて角QORが180°になるのは何分何秒後ですか。















<解答>

(1) グラフから点Rは1分間反時計回りに動き、その後の1分間時計回りに動くことがわ
  かります。

  速さは、点PとRが等しく、

   360度÷2分=毎分180度

  よって、次のグラフで表されます。 




(2) 点Qの速さは、

   360度÷3分=毎分120度

  2点Q、Rが同じ方向に進むときに、

   180−120=毎分60度

  この速さで角QORの大きさが増えたり減ったりします。

  2点Q、Rが反対方向に進むときに、

   180+120=毎分300度

  この速さで角QORの大きさが増えたり減ったりします。

  これをもとに1分ごとに調べていくのが普通です。ここではわかりやすくグラフを書
  いてみましょう。角QORの大きさの変化は次のグラフのようになります。



  初めて180度になるのは、1分後から2分後の間です。

  角が60度から0になるのに、

   60÷300=0.2分

  そこから180度になるのに、

   180÷300=0.6分

  よって、

   1+0.2+0.6=1.8分後=1分48秒後

                             答 1分48秒後


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