算数


    「台形の対角線と三角形の相似」

    台形や平行四辺形を使った相似の問題は中学入試ではよく出されます。相似三角形の組
    が何組もあり、必要な数値を求めるのに使う三角形の組をきちんと抜き出して辺の長さ
    を比べることが大切です。

<問題>

 次の図は正方形ABCDと、直角三角形AEBを組み合わせたものです。このとき、
次の各問いに答えなさい。    *表記の都合上、問題文の一部を変えてあります。

(1) EF:FG:GDを、もっとも簡単な整数比で答えなさい。


(2) AFの長さを求めなさい。


(3) 影の部分、四角形FBCGの面積を求めなさい。

















<解答>

(1) 連比をつくるには相似な三角形を2組考える必要があります。

  ここでは、三角形EFBと三角形DFAの組と三角形EGCと三角形DGAの組を
  考えていきます。


  三角形EFBと三角形DFAで相似比は、

   EB:DA=2cm:3cm

        =2:3

  EF:DF=2:3です。EDの長さ全体を1とすると、

   EF=、DF=   


  三角形EGCと三角形DGAで相似比は、

   EC:DA=(2cm+3cm):3cm

        =5:3

  EG:DG=5:3です。EDの長さ全体を1とすると、

   DG=

   FG=DF−DG

     =

     =

  よって、

   EF:FG:GD=

           =16:9:15

                              答 16:9:15


(2) 三角形EFBと三角形DFAとの相似で考えて、

   BF:AF=2:3

  AF=3cm×=1cm

                              答 1cm


(3) いろいろな考え方があります。ここでは「高さの等しい三角形の面積の比は底辺の
  長さの比に等しい」という考え方を用いています。

  三角形AECの面積は、

   5×3×=7cm2

  三角形ECGと三角形DGAの相似比から、

   CG:AG=5:3

  三角形ECGの面積は、「高さの等しい三角形の面積の比は底辺の長さの比に等し
  い」ことを使って、

   7×=4cm2

  また三角形EBFの面積は、

   2cm×(3cm−1cm)×=1cm2

  よって四角形FBCGの面積は、

   三角形ECGの面積−三角形EBFの面積

   =4cm2−1cm2

   =3cm2

                              答 3cm2
 


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