算数


    「四角錐の展開図と切断」

    立体の展開図や切断面を考える問題は,中学入試で最もよく出される問題のひとつです。
    以下の問題は練習問題としても良いのでぜひ解いてみましょう。


<問題>

 次の図1の立体は,底面が正方形(対角線の長さが12cm),高さが8cmの四角すいで
 す。
 また,AB=AC=AD=AE=10cmです。ここで,ADの真ん中の点Fと頂点E,
 Cを結ぶ線をひきました。次の問に答えなさい。

     

(1) 図2は上の四角すいの展開図です。この展開図の中に,F,Cを結んだ線を書き入れ
  なさい。
     

(2) 3点F,E,Cを通る平面で立体を切ったとき,頂点Dをふくむ立体の体積は何cmで
  すか。


(3) (2) の切り口の三角形FECと三角形DECの面積の比を,最も簡単な整数の比で表
  しなさい。















<解答>

(1) 展開図に頂点を書き込んで考えるとわかりやすくなります。この方法は立方体で考え
  る場合に特に有効です。

  同じ面の上にある2点F,Cを結びます。答は次の図です。


     

(2) 次の図のように3点A,B,Dを通る平面で切った図で考えます。

     

  BD,CEの交点をM,FからBDに引いた垂線とBDが交わる点をHとすると,
  三角形AMDと三角形FHDは相似になり、相似比は2:1です。

  これから,三角錐F−DECの高さFHは,四角錐A−BCDEの高さAMの半分の
  4cmになることがわかります。

   12×6÷2×4÷3=48cm3

                              答 48cm3


(3) 同様に3点A,B,Dを通る平面で切った図で考えます。

     

  三角形FECは,FE=FCの二等辺三角形なので,底辺をECすると高さはFMと
  考えることができます。

  図の直角三角形FMHで、FH=4cm、MH=3cm なので、FM=5cm です。

  (ここでは,辺の比が3:4:5の三角形が直角三角形になることを利用しています)

  2つの三角形の底辺はECで共通なので、高さの比が面積比になります。

   FM:DM=5cm:6cm=5:6

                              答 5:6


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