算数


    「閉じられた容器内の水」

    水が入っている部分は容器の置き方を変えると形が変わります。実際の体積は変化しない
    ことに目を付けて考える問題です。いろいろな解法がありますが、ここでは体積を求めな
    いで、体積比や底面積比を利用して解いてみます。

<問題>

 次の〔図1〕のような三角柱の容器の中に水が入っているとき、次の問いに答えなさい。

    

(1) 〔図1〕で水面の高さを測ったら、16cmでした。このとき、三角柱を〔図2〕のよ
 うに置いたら、PBの長さは、何cmになりますか。

    

(2) 〔図1〕で水面の高さを測ったら20cmでした。このとき、EDを床につけたまま、
 〔図3〕のように傾けたら、QFの長さは何cmになりますか。
  式をかいて答えなさい。

    















<解答>

(1) 次のように水が入っていない部分は三角柱になります。

    

  水が入っていない部分の体積と容器全体の体積比は、

   (25−16):25=9:25

  次のように〔図2〕で三角形ABCを底面に考えると、

     

  水が入っていない部分の底面は三角形APP’です。

  この三角形APP’と三角形ABCと相似で、面積比は9:25です。

   9:25=(3×3):(5×5)

  これより、相似比が3:5とわかります。

   AP=10×=6cm

                                答 6cm

(2) 〔図1〕の置き方で水が入っていない部分は三角柱で、底面を三角形ABCとすると、
  高さは4cmです。

    

  〔図3〕の置き方で水が入っていない部分は三角錐で、底辺を三角形ABCとすると、
  高さは辺CQとなります。

     

  体積と底面積がお互いに等しい柱体と錐体を比べると、錐体の高さは柱体の高さの3
  倍なので、

   CQ=(25−20)×3=15cm

  これから、

   QF=25−15=10cm

                                答 10cm

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