算数


    「畑を耕す速さと種をまく速さのグラフの問題」
 
    速さのグラフを応用した問題です。単純にグラフを読みとって正しく答える力があれば解
    くことができます。が、その他にもいろいろな考え方を使って解くことができるので良い
    問題だと思います。以下には一般的だと思われる考え方を示しましたが、他の考え方でも
    できると良いでしょう。

<問題>

 太郎君と次郎君が100m2の畑を持っています。太郎君がくわで畑を耕します。しばら
くしてから次郎君が種をまき始めます。次郎君は危ないので,耕されているが種がまかれ
ていない畑の面積が3m2以上になるように,太郎君からはなれて種をまきます。耕されて
いるが種がまかれていない畑の面積が3m2になったときは,次郎君が一定時間休けいをと
ってから再び種をまきます。
 下のグラフは,太郎君が畑を耕し始めてからの時間と耕されているが種がまかれていな
い畑の面積のようすを表したものです。次の問いに答えなさい。ただし,太郎君がくわで
畑を耕す速さと,次郎君が種をまく速さは常に一定とします。
    
(1) 太郎君が1分間に耕す畑の面積を求めなさい。


(2) 次郎君が最初に種をまき始めたのは,太郎君が最初に畑を耕し始めてから何分後か求
  めなさい。


(3) 畑の半分まで種をまき終えるのは,太郎君が最初に畑を耕し始めてから何分後か求め
  なさい。















<解答>

(1) 3.5分から5.5分の間は、太郎君が耕して次郎君が休んでいる時間です。
     
   (9m2−3m2)÷(5.5分−3.5分)=毎分3m2                                     

                                答 3m2


(2) 5.5分から8.5分の間は、太郎君が耕して次郎君が種をまいている時間です。

  太郎君が耕す速さと次郎君が種をまく速さの差を求めると、

   (9m2−3m2)÷(8.5分−5.5分)=毎分2m2

  次郎君が種をまく速さは、

   毎分3m2+毎分2m2=毎分5m2

  はじめから3.5分間耕しているだけだと考えると、種をまいていない畑の面積は、

   毎分3m2×3.5分=10.5m2

  実際には種をまいていない畑の面積は3m2なので、次郎君が種をまいた時間は、

   (10.5m2−3m2)÷毎分5m2=1.5分

  次郎君が種をまき始めたのは、

   3.5分−1.5分=2分後
                                答 2分後   


  *上の解答が一般的だと思われますが、以下のような解法も考えられます。
    
   3.5分後から8.5分後までの5分間をみると、耕していない畑が増える時間と減
   る時間の比(ア:イ)が2:3だとわかります。

   耕していない畑の面積がはじめて3m2になってから再び3m2になるまでの間も同様
   なので、

    3.5分−3m2÷毎分3m2=2.5分

   耕していない畑が減る時間は、

    2.5分×=1.5分

   次郎君が種をまき始めたのは、

    3.5分−1.5分=2分後


(3) グラフから次郎君が休憩時間は2分間であることがわかります。

  3.5分後以降5分間隔で同じ状態が周期的に繰り返されます。
    
  最初の休憩までに1.5分だけ種をまいているので、種をまく時間の残りは、

   (50m2−毎分5m2×1.5分)÷毎分5m2=8.5分

  これより、繰り返しの数を求めると、

   8.5分÷(5分−2分)=2あまり2.5分

  よって、

   3.5分+5分×2+(2分+2.5分)=18分後

                                答 18分後



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