算数


    「三角形の個数を考える問題」

    約束記号の問題は最初から計算式が示されるのが一般的ですが,この問題は計算法が図形
    で示されています。図形をもとに計算の規則を考える方法もありますが,ここでは平方数
    の数列の考え方を使って解きます。平方数の数列では隣り合った数の差を考える問題が出
    されることが多いので,その計算法も覚えておきましょう。

<問題>

 1辺の長さ1cmの正三角形を△とします。1辺の長さ2cmの正三角形の中には,△が4
個含まれています。これを,<2>=4で表すことにします。1辺の長さ3cmの正三角形な
らば,△が9個含まれていますから,<3>=9になります。次の問いに答えなさい。

    
(1) <5>はいくつですか。


(2) <13>−<12>はいくつですか。


(3) <◆+1>−<◆>=99のとき,はいくつですか。

  *表記の都合で一部変えたところがあります。















<解答>

(1) 正三角形の1辺がNcmの場合,相似形の面積比を利用すると,1辺が1cmの正三角形
  の個数はN×N個になることがわかります。

  <N>=N×Nなので,

   <5>=5×5
     =25

                              答 25


(2) 上の規則を用いて計算します。

   <13>−<12>=13×13−12×12
          =169−144
          =25

                              答 25


(3) <N>を小さい順に並べると次のような平方数の数列になります。

  {1,4,9,16,25,…}

  次の図のように正方形のます目の数で考えると,

  青色の正方形の数がN×Nです。

  それに1列,緑と赤の正方形を加えると,(N+1)×(N+1)です。

    

  これより,隣り合う平方数の差は,緑の正方形の個数(N×2)個と赤い正
  方形1個との合計で表されるとがわかります。

  よって,その差は(N×2+1)個です。

  これを使って,

   ◆×2+1=99

   ◆=(99−1)÷2
    =49

                              答 49

  *この計算法「(N+1)×(N+1)−N×N=N×2+1」を使うと,
   (2)も次のように求めることができます。

    <13>−<12>=12×2+1=25

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