算数


    「割合の応用問題」

    この学校独特の出題です。内容は基本的なものですが,よく読んでから解き始めないとミ
    スを犯しやすいので,過去問を繰り返し解いて試に臨む必要があります。


<問題>

博士が実験用に同じ大きさのバケツA,B,Cを用意しました。この3つのバケツA,B,Cにはそれぞれバケツの大きさの3分の2だけ均等に水をくんでおきました。そこへ何も知らない助手が来て,次のように水をバケツからバケツへ移してしまいました。



 〈助手が行った水の移動〉
 バケツAに入っている水の量の4分の3をバケツBに移しました。途中で水があふれて
 しまいましたが,そのまま最後まで注ぎ込みました。次に,バケツCにはいっている水
 の量の半分をバケツAに移しました。

しばらくして,博士が実験室にもどって来ました。水の量が変わっているのに博士はおどろきましたが,実験は今日行わないと行けなかったので,もう一度均等に水を分けることにしました。ただし,実験には同じ量の水さえあれば最初にためてあった水の量に合わせる必要がなかったので,新しく水をつぎ直すのではなく,3つのバケツに残っている水の移動でもう一度分けることにしました。助手は責任を感じて,「申し訳ないことをしたから自分にやらせて欲しい。」と博士に申し出ました。博士はそれならばと,助手にすべてまかせることにしました。

助手は次のように考えてバケツの水を均等に分けることにしました。

 〈助手の考え〉
 最初に博士がためておいた3つのバケツに入っていた水の量の合計から,こぽれた水の
 量をひいたものが,現在3つのバケツに残っている水の量の合計になる。だから,それ
 ぞれのバケツには,その合計を3で割った水の量に合わせればよい。これを規定量と考
 えます。

助手は,水がいっばいに入っているバケツBから,バケツAが規定量になるまで水を注ぎ込みました。

次の各問いに答えなさい。

(1) 助手がバケツAからバケツBに水を注いだときにあふれ出た水の量は,最初にバケツ
  Bに入っていた水の量の何倍ですか。

(2) 助手が計算して求めた規定量は,バケツの何分のいくつですか。

(3) 最後に助手は,バケツの大きさの何分のいくつの水を,BとCのどちらを,どちらの
  バケツへ移しましたか。














<解答>

(1) バケツ1杯分の水の量を1とすると,

  3つのバケツに最初に入っていた水の量はみなです。

  バケツAからバケツBに移そうとした水の量は,

    ×

  あふれ出た水の量は,

    −(1− )=

  これをもともとバケツBに入っていた水の量と比べると,

    ÷

                                答 


(2) 3つのバケツに現在入っている水の量の和は,

    × 3 − = 1

  したがって,規定量は,

    1 ÷ 3 =

                                答 


(3) バケツBからバケツAへ水を移す前の時点で,バケツCに入っていた水の量は,

    ×

  これは規定量より少ないのでバケツBからバケツCに水を移す必要があります。

  その量は,

   

        答 バケツのの水を,バケツBからバケツCに水を移した


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