算数


    「図形を使った規則性」

    図形に関する規則性の問題は、1.図形そのものの性質を利用するもの、2.数列と関連
    づけたものの2つがある。この問題は数列に近いものであるが、すべてを書き抜くと面倒
    になる。以下では増え方の変わるところを抜き出して考えている。


<問題>

図1のように,矢印の向きに順番にご石をならべていく。このとき図2のように,ご石の
中心と中心を結んでできる正三角形(かげのついた部分のような正三角形)の面積は,いず
れも1m2となる。

  

ならべるご石の数と,できる正三角形の面積の合計との関係を考える。例えば,図2のよ
うに13個のご石をならべると,その正三角形の面積の合計は13m2になる。

次の文章のにあてはまる数を答えなさい。

(1) 20個のご石をならべると,正三角形の面積の合計はm2である。


(2) 個のご石をならべると,正三角形の面積の合計は195m2である。


(3) 500個のご石をならべると,正三角形の面積の合計はm2である。















<解答>

(1) まず、ご石全部で完全な正三角形ができる場合を考えます。

  できる小さな正三角形の面積の合計は辺の長さの2乗に比例して増えます。

1辺の長さ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ・・・
ご石の個数 3 6 10 15 21 28 36 45 56 68 ・・・
面積 1 4 9 16 25 36 49 64 81 100 ・・・

  表の状態から次に1個(図のA)を増やしても、正三角形の個数は変わりません。
  また、その次の1個(図のB)を増やすと、青い正三角形2個増えます。以下、しば
  らくの間、ご石を1個増やすごとに小さな正三角形が2個ずつ増え続けます。

  

  表の状態から最後に増やした1個(図のA)を減らすと、赤い正三角形1個が減りま
  す。また、その前の1個(図のB)を減らすと、青い正三角形2個減ります。以下、
  しばらくの間、ご石を1個減らすごとに小さな正三角形が2個ずつ減り続けます。

  

  ご石を20個並べる場合は、完全な正三角形になる21個より小さな正三角形が1個
  だけ少ない。

   25−1=24

  24個の小さな正三角形ができるので、面積は24m2です。

                             答 24m2


(2) 195より大きくて最も近い平方数を考えます。

   13×13=169、14×14=196

  1辺の長さが14となる時の個数より小さな正三角形が1個少ないことがわかります

  1辺の長さが14になるのは1辺のご石が15の時で、その時のご石の個数は、

   (1+15)×15÷2=120個 

   120−1=119個

                             答 119個


(3) 1辺に並べたご石の個数をもとにご石の個数を考えます。

   (1+15)×15÷2=120

   (1+20)×20÷2=210

   (1+25)×25÷2=325

   (1+30)×30÷2=465

   (1+31)×31÷2=496

  ご石が1辺に31個ならんでいる場合は辺の長さは30で、小さな正三角形の面積の
  合計は、

   30×30=900m2

  あと4個増やすとご石は500個になります。
  この時増える小さな正三角形は全部で、

   0+2+2+2=6個

  よって、面積の合計は、

   900m2+6m2=906m2

                             答 906m2

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