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入試問題のポイント(算数)

■点の移動と面積変化のグラフ

同種の問題は私立中でもよく出されますが、図形が単純で計算しやすい点で私立中と 大きく異なります。基本の確認として練習すると良いでしょう。

■問題

 次の図1のように,ACの長さは8cm,BCの長さは10cm,角Aの大きさは90 度である直角三角形ABCがあります。この三角形の辺上を頂点Aから頂点Cを通っ て頂点Bまで,一定の速さで動く点Pがあります。
 次の図2のグラフは,点Pが頂点Aを出発してからの時間(秒)と三角形ABPの面 積(cm2)の関係を表しています。

(1) 辺ABの長さは何cmですか。
(2) 点Pの速さは毎秒何cmですか。
(3) 点Pが頂点Aを出発して何秒後に,三角形ABPの面積が12cm2になりますか。
  すべて答えなさい。
(4) 直角三角形ABCの辺上を動く,点Pと異なる点Qがあります。
  点Qは, 点Pと同じ速さで,頂点Bを出発して頂点Cを通って頂点Aまで動きます。
  点Qが頂点 Bを出発してからの時間(秒)と三角形ABQの面積(cm2)の関係を,次の
  図3の グラフにかきなさい。











■解答

(1) 三角形ABPの面積が三角形ABCの面積と等しくなるのが4秒後です。
  三角形ABCで底辺をAB,高さをACと考えると,
   ABの長さ=24cm2×2÷8cm=6cm

  別解)3辺の比が3:4:5の三角形は直角三角形です。
     この比に当てはまることを利用して,AB=6cmと求めた受験生が多かっ たと思われます。

            答 6cm

(2) 点Pは出発後4秒で点Cに達したので,
   8cm÷4秒=毎秒2cm

            答 毎秒2cm

(3) 次のグラフでわかるように,0〜4秒後の間に1度,4〜9秒の間に1度ありま す。

  ア)0〜4秒後
     面積増加の割合は,   24cm2÷4秒=毎秒6cm2
     面積が12cm2の時は, 12cm2÷毎秒6cm2=2秒後
  イ)4〜9秒後
     面積減少の割合は,   24cm2÷5秒=毎秒cm2
     面積が12cm2の時は, 4秒+12cm2÷毎秒cm2=6秒後

            答 2秒後,6秒後

(4) 点Qが点Cを通過するのは,
   10cm÷毎秒2cm=5秒後
  この時の三角形ABQの面積は24cm2
  点Qが点Aに達するのは,
   (10cm+8cm)÷毎秒2cm=9秒後
  この時の三角形ABQの面積は0
  これらの値を使ってグラフを描くと,次のようになります。

            答