ページTopへ  

入試問題のポイント(算数)

■割合の応用問題

ある量を1として考える,割合の基本の考え方を使う問題です。条件を整理して考えるのが苦手な生徒が増えているので,難しく感じる生徒も多いと思います。よく考えられた良問なので,練習問題にも良いでしょう。

■問題

AさんとBさんで赤と青のビー玉を<1> <2> <3> のように分けることにします。
 <1> Aさん,Bさんのビー玉の個数の比は2:3にします。
 <2> Aさんのビー玉のうちは赤にします。
 <3> 青のビー玉のうちはAさんがもらいます。
次の各問いに答えなさい。
(1) AさんとBさんの赤いビー玉の個数の比を求めなさい。
(2) <1> <2> <3> のように分けるためには,ビー玉は最低でも何個必要になりますか。
(3) AさんとBさんで赤と青のビー玉を<1> <2> <3> のように分けました。そのあと,Aさんの赤いビー
  玉とBさんの青いビー玉を1個ずつ交換していくと,7個目で初めてAさんの青いビー玉の個数が
  Bさんの青いビー玉の個数より多くなりました。Aさんの赤いビー玉はもともと何個ありましたか。










■解答

(1) Aさん,Bさんが持っているビー玉の個数の合計を1とします。
  条件<1> から,
   Aさんのビー玉の個数は,      1×
   Bさんのビー玉の個数は,      1×

  条件<2> から,
   Aさんの赤いビー玉の個数は,    ×
   Aさんの青いビー玉の個数は,    

  条件<3> から,
   2人合わせた青いビー玉の個数は,  ÷
   2人合わせた赤いビー玉の個数は,  1−

  これらから,
   Aさんの赤いビー玉の個数は,    
  よって,AさんとBさんの赤いビー玉の個数の比は,
   =4:7
                                   答 4:7

(2) 計算を続けて割合を求めると,
   Aさんの持っている赤いビー玉,青いビー玉の割合は,
   Bさんの持っている赤いビー玉,青いビー玉の割合は,
  分母が等しいので,まず,それぞれ4個,6個,7個,8個と考えます。
  この場合は条件<1>〜<3>に当てはまります。
  よって,最少のビー玉の数は,
   4個+6個+7個+8個=25個
                                   答 25個

(3) 1度の交換で,Aさんの青いビー玉は1個増え,Bさんの青いビー玉は1個減るので,
  2個ずつ差が詰まります。
  7度の交換で初めて2人の青いビー玉の個数が逆転したので,もともとの差は12個
  か13個と考えられます。
  13個では全体のビー玉の個数が整数になりませんので,もともとの差は12個だと
  わかります。
   全体のビー玉の個数は,    12個÷()=150個
   Aさんのビー玉の個数は,   150個×=24個

                                   答 24個