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入試問題のポイント(算数)

■移動の様子を表すグラフ

グラフの傾きから速さを比べて,道のりの比や所要時間の比を考える問題です。よく出されるものもので,この問題では旅人算だけでなくつるかめ算も利用する問題です。

■問題

 自動車でA地点からB地点まで行くことにしましたが,ガソリンが少なかったのでC地点にあるガソリンスタンドに寄ってから行くことにしました。自動車は上り坂では平地より遅くなり,下り坂では上り坂の1.5倍の速さで走ります。
 ガソリンスタンドでは給油に10分かかり,D地点からE地点までは上りで,E地点からB地点までは平地でした。そして出発してから137分後にB地点に到着しました。

 下のグラフはA地点を出発してからの時間(分)とA地点から自動車までの道のりを表しています。


(1) この自動車の上り坂での速さは時速何kmですか。>
(2) この自動車の平地での速さは時速何kmですか。>
(3) D地点からE地点までは何kmありますか。>















■解答

 (1) グラフを見ると,給油の前後の速さが異なっていることがわかります。

   グラフの傾きから,D地点からC地点までが下り坂,C地点からD地点までが上り坂です。
   上り坂と下り坂の速さの比は,
    1:1.5=2:3
   CD間で上り坂と下り坂にかかった時間の比は,
    =2:3
   給油時間を除いた時間の合計を考えると,CD間の上り坂にかかった時間は,
    (80分−20分−10分)×=30分=時間
   この間の道のりは
    33km−15km=18km
   よって,上り坂での速さは,
    18km÷時間=時速36km
                            答 時速36km

 (2) グラフの傾きからA地点からD地点へ行くまでは平地か上り坂です。
   この間の速さは,
    15km÷時間=時速45km
   (1) で求めた上り坂の速さと異なるので,これが平地の速さです。
                            答 時速45km

 (3) つるかめ算を使って解くのが一般的でしょう。
   D地点からB地点までの道のりは,
    51km−15km=36km
   この間にかかった時間は,
    137分−80分=57分=時間
   D地点からB地点までがすべて平地だと考えると,
    時速45km×時間=42km
   D地点からE地点までにかかった時間は,
    (42km−36km)÷(時速45km−時速36km)=時間
   よって,D地点からE地点までの道のりは,
    時速36km×時間=27km
                             答 27km