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入試問題のポイント(算数)

■立体図形の体積

立体図形の体積を考える問題はほとんどの学校で出されます。この学校では一時出されませんでしたが,出題内容が変わり出されるようになりました。以下の解答はよく使われている考え方を用いています。他にも何通りか考えられます。

■問題

 次の図のような1辺が6cmの立方体で,底面の各辺の中点をI,J,K,L,M,N,O,Pとします。
 このとき,[1],[2]のそれぞれの場合について,問いに答えなさい。

[1] 3点J,L,Gを通る平面で立方体を切断するとき,点Cを含むほうの立体の体積を求めなさい。
[2] 3点C,M,Pを通る平面で立方体を切断するとき,
 (1) 切り口の図形は何角形ですか。
 (2) さらに,切断された立体のうち,大きい方の立体をE,J,Kを通る平面で切断します。出来上がる
   立体のうち,面の数の最も多い立体の面の数と体積をそれぞれ求めなさい。














■解答

 [1] 底面を三角形CGJとする三角柱になります。
  
   底面積は,3cm×6cm÷2=9cm2
   高さは,6cm
    9cm2×6cm=54cm3
                                       答 54cm3

 [2] (1) 直線MPと辺GF,辺GHの延長線との交点をそれぞれQ,Rとします。
     さらに,直線CQと辺BFとの交点をS,直線CRと辺DHとの交点をTとします。
    
     5点C,S,M,P,Tを結んだ図形が切り口になります。5つの辺で囲まれているので「五角
     形」です。
                                       答 五角形

   (2) この立体は,もとの立方体から (1)でできた小さい方の立体(六面体)を2つ除いた立体です。
     
     左下の図のように,この立体は三角錐C−GQRから,赤い三角錐2つを除いた立体です。
     そして,もとの三角錐C−GQRと赤い三角錐は相似です。
     右下の図のように,底面を考えると,赤,青3つの三角形は合同になるので,
      GQ:FQ=3:1
     これから、もとの三角錐C−GQRと赤い2つの三角錐の相似比は3:1とわかります。
     
     相似比が3:1なので,体積比は
      (3×3×3):(1×1×1)=27:1
     六面体1つの体積は,
      三角錐C−GQRの体積×
       =(9cm×9cm÷2)×6cm÷3×
       =75cm3
      求める立体の体積は,
       6cm×6cm×6cm−75cm3×2=66cm3
                                       答 66cm3