長方形や平行四辺形をいくつかの直線で区切ってできる各部分の面積を考える問題です。このような問題はほとんど相似を利用して線分の長さを求めて解くものです。成城中は基本的な事がらを正確に使って正解を導く力を診る出題が多く,この問題もその特徴が表れています。
次の図のように長方形ABCDがあり,E,F,G,Hはそれぞれ辺の上の点です。直線EGと直線FHの交わった点をIとすると,IはFHを2等分する点になりました。
(1) 三角形BFIと三角形DHIの面積の比は□:□です。
(2) 四角形AEIHの面積は□cm2です。
(1) 点Iを通り辺ABに平行な直線JKを引くと,三角形FIKと三角形HIJは相似です。
その相似比はFI:HIから求めると1:1です。これから合同となり,IK=IJが分かります。
よって,三角形BFIと三角形DHIは高さが等しく,面積比は底辺BFとDHの比と同じです。
BF:DH=4cm:(4cm+14cm−10cm)
=4cm:8cm
=1:2
答 1:2
(2) いろいろな考え方ができますが,ここでは四角形AEIHは直角三角形HIJと台形AEIJに分けられることを利用します。
IJ=IKなので,
IJ=AB÷2
=(13cm+2cm)÷2
=7.5cm
また,HJ=FKなので,
HJ=(AH−BF)÷2
=(10cmー4cm)÷2
=3cm
直角三角形HIJの面積は,
IJ×HJ÷2=7.5cm×3cm÷2
=11.25cm2
台形AEIJの面積は,
(AE+IJ)×AJ÷2
=(4cm+7.5cm)×(10cm−3cm)÷2
=40.25cm2
よって,四角形AEIHの面積は,
11.25cm2+40.25cm2=51.5cm2
答 51.5cm2