3辺の長さの比が3:4:5の直角三角形など,相似以外の線分の比を用いる問題もよく出されます。この問題は基本的な線分の長さの比がいろいろな形で使われています。
次の各問いに答えなさい。
[1] 次の図は,1辺の長さが7cmの正方形に,AE=BF=CG=DH=3cmとなる点E,F,G,Hをと
り,結んだものです。内側の正方形EFGHの面積を考えて,EFの長さを求めなさい。
[2] 次の図のように,AC=4cm,BC=6cmの直角三角形があり,BD=DC,AE=ECです。また,
FEとBCは平行です。
(1) FEとDCの長さの比をもっとも簡単な整数の比で答えなさい。
(2) 三角形ABFの面積を求めなさい。
(3) FGの長さを求めなさい。
[1] 大きな正方形から4つの直角三角形の面積を除いて,小さい正方形の面積を求めます。
正方形ABCDの面積は,
7cm×7cm=49cm2
4つの直角三角形の面積はそれぞれ,
3cm×(7cm−3cm)÷2=6cm2
正方形EFGHの面積は,
49cm2−6cm2×4=25cm2
よって,この正方形の1辺は5cmだとわかります。
答 5cm
[2] 辺の長さの比を考えて解きます。
(1) FEとBCが平行なので,三角形AFEと三角形ADCは相似です。
相似比は,AE:AC=AE:(AE+EC)=1:2なので,
FE:DC=1:2
答 1:2
(2) (1) の結果から,AF:AD=1:2です。,
これから,高さが等しい2つの三角形ABFとABDの面積も1:2です。
三角形ABDの面積は,底辺をBD,高さをACと考えて,
(6cm÷2)×4cm÷2=6cm2
よって,三角形ABFの面積は,
6cm2÷2=3cm2
答 3cm2
(3) FEとBCが平行なので,三角形FEGと三角形DBGは相似です。
相似比は,FE:DBから求めます。
BD=DCとFE:DC=1:2を利用すると,
FE:DB=FE:DC=1:2
相似比が1:2なので,FG:DG=1:2です。
また,[1} の結果から,直角をはさむ2辺の長さが3cm,4cmの直角三角形の斜
辺の長さは5cmと分かっているので,AD=5cmです。
FD=AG÷2
=5cm÷2
=2.5cm
よって,
FG=FD÷(1+2)
=2.5cm÷3
=cm
答 cm