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入試問題のポイント(算数)

■容器中の水の深さの変化

容器に水を入れていくときの深さの変化を考える問題はよく出されます。この問題は容器に物体を沈めたときに底面積が変わることに目を着けて解く問題です。

■問題

 下の図のように、たて5cm、横12cm、高さ10cmの直方体の水槽の中に、たて2cm、横5cmの直方体の石が置いてあります。グラフは、この水槽に毎分30cm3の水を入れたときの時間と深さの変化を表しています。次の問いに答えなさい。
(1) 石の高さは何cmですか。
(2) 同じ大きさの石を、水槽にもうひどつ図と同じように並ベて置くとき、水を入れ始めてから10分後の
  水の深さは何cmですか。
















■解答

(1) 水槽に入った水の合計は、水槽の容積から石の体積を除いたものです。
  水槽の容積は、
   5cm×12cm×10cm=600cm3
  入った水の量は、
   毎分30cm3×18分=540cm3
  よって、石の体積は、
   600cm3−540cm3=60cm3
  石は縦2cm、横5cmなので、石の高さは、
   60cm3÷(2cm×5cm)
   =60cm3÷10cm2
   =6cm
                                    答 6cm

(2) 水の深さが石の高さになるまで(図の青い部分)にとその後(緑の部分)とに分けて考えます。

  石を2個並べて入れたので、そのぶんだけ水槽の底面積は小さくなります。
  深さが6cmになるまでに入る水の体積は、
   (5cm×12cm−10cm2×2)×6cm
   =(60m2−20cm2)×6cm
   =40cm2×6cm
   =240cm3
  ここまでにかかる時間は、
   240cm3÷毎分30cm3=8分
  10分になるにはあと2分かかるので、さらに入る水の体積は、
   毎分30cm3×2分=60cm3
  この間の底面積は水槽の底面積と同じなので、増えた水の深さは、
   60cm3÷60m2=1cm
  よって、10分後の深さは、
   6cm+1cm=7cm
                                    答 7cm