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入試問題のポイント(算数)

■円すいの切断

このタイプの問題では,相似比を求めてからその2乗や3乗から表面積比や体積比を求めるという手順で解きます。相似な立体の相似比は切断面を書き,そこに相似な三角形を作り求める必要があります。

■問題

底面の半径が6cmの直円すいがあります。これを図のように,頂点と底面の中心Oを通る平面で切り,さらに底面に平行な平面で切ったところ,切り口の半円の半径が3cmになりました。点Pは切り口の半円の中心で,角COD,角BPAはそれぞれ直角です。ただし,円周率を3.14とします。また,図中の数字の単位はcmです。(注意:この問題は解き方も書きなさい。)
(1) 切り取る前の直円すいの高さは何cmですか。
(2) この立体の体積は何cm3ですか。
(3) 図の4点A,B,C,Dを通る平面で立体を切るとき,小さい方の立体の体積は何cm3ですか。
















■解答

(1) 元の直円すいを平面ADOPで切った断面で考えます。

  元の直円すいの頂点をQ,点Aから直線QOに平行に引いた直線と辺DOとの交点をEとします。
  このとき,三角形ADEと三角形QDOは相似です。
   AE:QO=DE:DO
        =(6cm−3cm):6cm
        =1:2
  AE=PO=5cmなので,
   QO=5cm×2=10cm
                              答 10cm
  ※このような問題では上の解法が一般的です。が,三角形ADEと三角形QAPの相似を考えて解
    くのが早い場合もあります。

(2) 図のように直円すいの半分になる立体を考えて,それと相似な立体を切り落とした残りと考えるのがよいでしょう。

  大きな立体と切り落とした立体の相似比は,
   DO:AP=6cm:3cm
        =2:1
  体積比は,
   (2×2×2):(1×1×1)=8:1
  大きな立体の体積は,
   (6cm×6cm×3.14×)×10cm×)=188.4cm3
  求める立体の体積は,
   188.4cm3×)=164.85cm3
                              答 164.85cm3
  ※直接に切り落としたと考えた立体の体積を求め,それを大きな立体の体積から引いて考えること
    もできます。

(3) 三角すいQ−ODCから三角すいQ−PABを除いた立体PAB−ODCを使って考えます。

  相似を利用して,立体PAB−ODCの体積を求めると,
   (6cm×6cm×)×10cm×)×)=52.5cm3
  求める立体の体積は (2)で求めた立体の体積のから立体PAB−ODCの体積を
  除いたものなので,
   164.85cm3×−52.5cm3=29.925cm3
                              答 29.925cm3