物体が完全に沈んでいる場合には,物体の体積とを水の体積を合わせた「水の見かけの体積」を考える必要があります。
底面の円の半径が15cmである円柱の容器に水が入っています。その中に,図1のように半径15cmの球を入れると,水面の高さは球の直径と等しくなりました。球を取り出して水面の高さをはかると,球が入っていたときの水面の高さのになりました。
(1) 容器の中の水の量を求めなさい。
(2) 球の体積を求めなさい。
(3) 球を取り出したあと,図2のように,底面の円の半径が15cmである円すいを入れると,水面の高さ
と円すいの高さが等しくなりました。円すいの高さを求めなさい。
(1) 球が入っていない状態での水の深さを利用して求めます。
水の体積は上の図で緑の部分の体積にあたります。
その深さは,
(15cm×2)×=30cm×
=10cm
中の水の体積は,
(15cm×15cm×3.14)×10cm=706.5cm2×10cm
=7065cm3
答 7065cm3
(2) 球が完全に入っている状態での「水の見かけの体積」は,
706.5cm2×30cm=21195cm3
球の体積は上の図の赤い部分の体積にあたるので,
21195cm3−7065cm3=14130cm3
答 14130cm3
(3) 底面積も高さも等しい円柱と円すいの体積の比は3:1です。
これから,
容器の中の水の体積:円すいの体積=(3−1):1=2:1
水の体積が7065cm3なので,
円すいの体積=7065cm3×
=3532.5cm3
円すいの高さ=3532.5cm3×3÷706.5cm2
=15cm
答 15cm