図形上を動く点でできる三角形の面積を考えるものは,点の動きによる面積の変化をグラフに表して変化の様子から面積を考える問題,図形を描き相似の性質から面積比を考える問題が一般的です。以下の問題も図に描いて考えるのが良いでしょう。
四角形ABCDは辺ADと辺BCが平行な台形です。また,点Pは辺BC上を動く点です。
このとき,次の問いに答えなさい。
(1) 台形ABCDの面積を求めなさい。
(2) BPとPCの長さの比が7:2のとき,三角形APEの面積を求めなさい。
(3) 三角形APEの面積が一番大きいとき,その面積を求めなさい。
(1) 台形の公式をそのまま用いて計算します。
(4cm+18cm)×10cm÷2=110cm2
答 110cm2
(2) ここでは台形ABCDから3つの三角形ABP,CEP,ADEを除いて考えます。
BPとPCの長さの比が7:2なので,
BP=18cm÷(7+2)×7=14cm
PC=18cm−14cm=4cm
三角形ABPの面積は,
14cm×10cm÷2=70cm2
三角形CEPの面積は,
4cm×(10cm−4cm)÷2=4cm×6cm÷2
=12cm2
三角形ADEの面積は,
4cm×4cm÷2=8cm2
よって,三角形APEの面積は,
110cm2−(70cm2+12cm2+8cm2)=20cm2
答 20cm2
(3) AEは決まった辺なので,これを底辺と考えて高さが最大になる位置に点Pを動かします。
次の図のように考えると,高さが最大になるのは点Pが頂点Bにあるときだとわかります。
三角形EBCの面積は,
18cm×6cm÷2=54cm2
よって,三角形ABE(APE)の面積は,
110cm2−(54cm2+8cm2)=48cm2
答 48cm2