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入試問題のポイント(算数)

■速さとグラフ

上級レベル以上の学校で出される速さの問題には,速さ・時間・距離の関係を割合で表してから解くものが多い。しかし,この問題は一般の速さの公式を使っても解くことができます。別解として割合を用いて考えるものを示してあります。

■問題

 2点A,Bの間を点Pと点Qが往復しています。
 Pは毎秒8cmの速さでAを出発してBに向かいました。PがAを出発するのと同時に,QはPより遅い速さで,Bを出発してAに向かいました。右のグラフは2点P,Qが出発してからの時間と2点P,Qの間の距離の関係を表しています。
 このとき,次の各問いに答えなさい。

(1) [ ア ]にあてはまる数を答えなさい。

(2) [ イ ]にあてはまる数を答えなさい。

(3) [ ウ ]にあてはまる数を答えなさい。
















■解答

*考えやすくするために条件に合わせて2点P,Qの位置を表すグラフを描きます。

(1) アの値はAB間の距離を表します。
  21秒後に点Pが点Bに到着しているので,AB間の距離は,
   毎秒8cm×21秒=168cm
                                   答 168

(2) 12秒後に2点P,Qが重なっています。
  点Qの速さは,
   (168cm−毎秒8cm×12秒)÷12秒=毎秒6cm
  21秒後には点Pが点Bに到着しているので,イの値はその時のBQ間の距離です。
   毎秒6cm×21秒=126cm
                                   答 126
 (別解)
  次の青と緑の三角形が相似であることを利用すると,

   168:イ=12:(21−12)
   イ=168×9÷12=126

(3) ウは2度目に2点P,Qが重なるまでの時間です。
  最初に重なってから,2点P,QはあわせてAB間の2倍の距離を進むので,
   12秒+168cm×3÷(毎秒8cm+毎秒6cm)=36秒

                                    答 36
  (別解)
  2度目に重なるまでに2点P,QはあわせてAB間の3倍の距離を進みます。
  このことを利用すると,
   12秒×3=36秒