上級レベル以上の学校で出される速さの問題には,速さ・時間・距離の関係を割合で表してから解くものが多い。しかし,この問題は一般の速さの公式を使っても解くことができます。別解として割合を用いて考えるものを示してあります。
2点A,Bの間を点Pと点Qが往復しています。
Pは毎秒8cmの速さでAを出発してBに向かいました。PがAを出発するのと同時に,QはPより遅い速さで,Bを出発してAに向かいました。右のグラフは2点P,Qが出発してからの時間と2点P,Qの間の距離の関係を表しています。
このとき,次の各問いに答えなさい。
(1) [ ア ]にあてはまる数を答えなさい。
(2) [ イ ]にあてはまる数を答えなさい。
(3) [ ウ ]にあてはまる数を答えなさい。
*考えやすくするために条件に合わせて2点P,Qの位置を表すグラフを描きます。
(1) アの値はAB間の距離を表します。
21秒後に点Pが点Bに到着しているので,AB間の距離は,
毎秒8cm×21秒=168cm
答 168
(2) 12秒後に2点P,Qが重なっています。
点Qの速さは,
(168cm−毎秒8cm×12秒)÷12秒=毎秒6cm
21秒後には点Pが点Bに到着しているので,イの値はその時のBQ間の距離です。
毎秒6cm×21秒=126cm
答 126
(別解)
次の青と緑の三角形が相似であることを利用すると,
168:イ=12:(21−12)
イ=168×9÷12=126
(3) ウは2度目に2点P,Qが重なるまでの時間です。
最初に重なってから,2点P,QはあわせてAB間の2倍の距離を進むので,
12秒+168cm×3÷(毎秒8cm+毎秒6cm)=36秒
答 36
(別解)
2度目に重なるまでに2点P,QはあわせてAB間の3倍の距離を進みます。
このことを利用すると,
12秒×3=36秒