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入試問題のポイント(算数)

■立体の体積・表面積の問題

基本的な公式や計算法を組み合わせて解く体積・表面積の問題の典型的なものです。練習問題や確認問題としてとてもよいものです。

■問題

次の図は,1辺の長さが10cmの立方体を,3つの立体A,B,Cに切り離したものです。ここで,立体Bの底面は,半径10cmの2つのおうぎ形が重なった部分です。
次の問いに答えなさい。ただし,円周率は3.14とします。


(1) Bの体積は何cm3ですか。

(2) Bの表面積は何cm2ですか。

(3) AとCの表面積の和とBの表面積との差は何cm2ですか。
















■解答

(1) 円周率を3.14するとき,柱体Bの底面積はもとの立方体の面(正方形)の0.57倍です。

    面積比 A:B:C=0.215:0.57:0.215
   (10cm×10cm×0.57)×10cm=57cm2×10
                     =570cm3
                                 答 570cm3

(2) 上の計算から底面積は57cm2です。
  柱体の側面積は「底面の周×立体の高さ」で求めることができるので,

   側面積=(10cm×2×3.14××2)×10cm
      =314cm2
   表面積=57cm2×2+314cm2
      =428cm2
                                 答 428cm2

(3) Bの側面の2つの曲面はA,B両方の側面の一部なので,差を考えるときには無視できます。

  残るの面(赤と青)だけで考えると,
  「(Bの底面積−A,Cの底面積の和)×2」とA,Cの側面の一部にあたる「4枚の正方形の面積
  の和」を使って考えればよいことがわかります。
  底面積ではBの方が次の値だけ大きくなります。
   57cm2−(100cm2−57cm2)=14cm2
  これを使って,AとCの表面積の和とBの表面積との差は,
   100cm2×4−14cm2×2=372cm2
                                 答 372cm2