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入試問題のポイント(算数)

■速さの応用問題

等間隔で運行されている電車との出会いやすれ違いの間隔を考える問題の応用問題です。考え方を「公式」として覚えていると要求される解答はできません。ここではグラフを使って考え方を示しました。

■問題

 等間かくにかごをつるした2本の空中ケーブルが一定の速さで反対方向に進んでいます。
ある人がこのロープにそって毎秒1.2mの速さで歩いたら、同じ方向に進むかごには3秒ごとに追いつき、反対方向に進むかごには2秒ごとに出会いました。

(1) かごとかごの間の間かくは何mですか。また、かごの動く速さは毎秒何mですか。
  なお、この問題は解答までの考え方を表す式や文章、図などを書きなさい。

(2) 左に進むかごは、何秒ごとに右に進むかごと出会いますか。
















■解答

(1) 下の2つのグラフで考えます。

  同じ方向に進むときは、
   かごの間隔=かごが進んだ距離−人が進んだ距離
        =かごの速さ×3秒−人の速さ×3秒
        =(かごの速さ−人の速さ)×3秒
  反対方向に進むときは、
   かごの間隔=かごが進んだ距離+人が進んだ距離
        =かごの速さ×2秒+人の速さ×2秒
        =(かごの速さ+人の速さ)×2秒
  これらから、
   (かごの速さ−人の速さ):(かごの速さ+人の速さ)=
                               =2:3
  上の比から2つの速さの差である「人の速さの2倍」が3−2=1にあたることがわかります。
  「かごの速さ−人の速さ」は、上の2つ速さの差の2倍なので、
   (毎秒1.2m×2)×2=毎秒4.8m
  かごの間隔は、
   毎秒4.8m×3秒=14.4m
  また、かごの速さは、
   毎秒4.2m+毎秒1.2m=毎秒6m
                           答 かごの間隔:14.4m、かごの速さ:毎秒6m

(2) ふつうの旅人算の考え方「出会うまでの時間=最初の距離÷速さの和」を使います。
  あるかごとすれ違ったとき、次のかごは14.4m先にあるので、
   14.4m÷(毎秒6m+毎秒6m)=1.2秒
                           答 1.2秒