ページTopへ
========================================================================
  ミニ情報の(番号)は
  (1)対象 (2)入試日 (3)募集定員 (4)入試科目数 (5)合格ライン偏差値
  を示している。偏差値は、統:統一模試、日:日能研、四:四谷大塚
------------------------------------------------------------------------

■麻布中学校

 =交 通= 地下鉄日比谷線「広尾」、地下鉄南北線「麻布十番」、JR山手        線/東急目黒線/地下鉄南北線・三田線「目黒」  =ミニ情報=(1)男子 (2)2/1 (3)300名 (4)4科 (5)統71日67四66      注)上記は2005年入試。偏差値は2005年結果偏差値  算数 <時間:60分、満点:60点、難度:B〜A>     大問6題、設問10〜13問。ほとんどすべてが式や考え方も答える     設問である。     大問には単純な計算や知識問題はない。場合の数・規則性の条件整理     問題など、論理的な思考力を診る問題が多い。多くは説明文や例を参     考に考える問題である。他の難関男子校に比べると、平面図形や立体     図形など、図形を題材にした問題が目立つ。以前より問題がかなり易     しくなり、特に最初の2題は標準レベルのものである。さすがに最後     の2題だけは麻布の伝統的な出題で、文章や図を参考にしながら粘り     強く考える必要がある。     2005年「場合の数」の問題を別に解説している。正三角形を組み合わ     せてつくられた辺の上に図形を作り考える問題である。麻布の問題と     しては特に難しい問題ではないが、中堅レベルの学校でも類題を出題     する学校もあると思われるので内容を確認しておくとよい。     正確な基礎知識や素早い計算力は当然だが、それだけでは対応できな     い。図や表に表す作業をしながら、解決の糸口を見つけるために試行     錯誤をすることが要求される。線分図・面積図を描いて解くこと、グ     ラフを利用して考えること、規則性を式に表して考えることなどを身     につける必要がある。計算だけですっきりした解答が求められると思     うのは禁物である。早い時期から簡単な場合の数や規則性の問題で、     式で解くことができないものに取り組んでおくとよい。小6の7月頃     から過去問、学校別模試、男子難関校の問題で途中経過を書いて解答     する練習も必要である。     合格点の目安は45〜65%。大問数が少ないため変わりやすいので     注意がいる。  国語 <時間:60分、満点:60点、難度A>     大問ふつう1題、設問15〜18問。記述が約10問出される。     大問はふつうとても長い小説文の読解問題1題である。漢字の書き取     りが数問あるが、他はすべて文章読解の設問である。記述は登場人物     の言葉や行動について、その背景・原因・理由・結果・影響などを自     分の言葉で説明するものがほとんどを占める。設問を順々に解き進み     ながら出題者が求めている結論に到達できるかどうかが大切である。     文章の内容を離れて自分の経験や知識を基に書くと、求められている     解答にならないので丁寧に読んでいく必要がある。     的確に内容をつかむことができる読解力が要求される。登場人物の言     葉や行動から心情を的確に読み取る練習と、作者が表す場面の展開を     予想させる表現に注意を払って読み取る練習が必要である。いろいろ     な文章を読んでいること、その中にある抽象的な語句や比喩的な表現     を理解し遣うこと、周囲の人とよく会話して相手が用いる言葉や動作     に込められた気持ちを考えることができているととてもよい。高いレ     ベルの国語力が必要なので自力でいろいろな場所に出かける経験など     を通じ、実際の場で不安感や達成感などを感じることも大切である。     小6の9月以降は記述中心の問題練習を開成・武蔵・栄光・駒東・海     城などの過去問や学校別模試も利用してやることも必要である。     合格点の目安は45〜60%。  理科 <時間:50分、満点:40点、難度A>     大問ふつう4題、設問約30問。計算と記述が約5問ずつ出される。     大問は物理・化学・生物・地学の分野別に出されることが多いが、時     事的な内容や特別なテーマに基づいた問題が出されることがある。基     礎知識をそのまま問うものは少なく、単純な暗記だけでは対応できな     い。実験や観察の手順や結果などに関する問題が増え、ユニークな題     材を基に総合的に問う問題が出されなくなった。長い文章を読み、そ     の内容を基に考える問題が出されるので、内容を整理しながら読んで     いく読解力も要求される。     知識を整理して暗記することや、問題を解いて知識を増やすことだけ     では対応できない。正確な知識を身につける一方で、小5までは地域     や科学館などで行われる理科実験や観察会などの催し物に積極的に参     加すること、子ども向けの科学雑誌などを読んだりすることも必要で     ある。小6でもテレビや新聞・雑誌で話題となったできごとは調べて     みるとよい。問題練習のトレーニングは、小6の夏休み以降に過去問     ・他の難関校の問題・学校別模試などで練習するとよい。     合格点の目安は50〜60%。年によりこの範囲を大きく外れること     がある。  社会 <時間:50分、満点:40点、難度A>     大問1題、設問10〜20問。設問の半分以上が記述である。     大問は地理・歴史・公民の分野をすべて含む総合問題1題である。他     校の国語の読解問題よりも長い文章の説明を読み、図・表を参考にし     て答える独特の形式である。限られた地域や事がらの歴史的な変化に     ついて考える出題が多いのが特色である。地形や気候などの地理的な     条件、各時期の政治・経済、学問・文化などを総合的に考えることが     要求される。問題文中に参考になることが示されていること、受験勉     強の内容以外にも一般に知られていることを基に考える設問も多い。     また、自分の考えを述べる長い記述が出されることが多い。     問題練習などを通じて正確な知識を身につけていくことは当然だが、     その他に大きな出来事や世の中の変化について関心を持っていること     が必要である。毎日の新聞記事、中学や高校の教科書や参考書、その     他の統計集・史料集・歴史地図などを読むこと、博物館や資料館、官     公庁や工場などの見学など、知識を広げるためにいろいろなことに取     り組むことが大切である。問題内容が独特なので、遅くとも小6の夏     休み明けから過去問に取り組み、学校別模試や対策授業で到達度のチ     ェックをしながら勉強する必要がある。     合格点の目安は50〜60%。  総合 各教科とも工夫された問題が出される。算数だけ難しい学校が多い中     で教科間の難度の差があまりなくバランスがよく取れている。全教科     とも出題者が求める考え方へ「誘導」する設問が多いので、「ひらめ     き」や「センス」よりも、出題者の意図を探り出すための「観察力」     や「洞察力」がある生徒に有利である。     東京私立御三家のひとつで、伝統ある進学校として知られる。一時、     併願者の多い栄光学園に成績上位者の多数が進学したことなどが原因     で、東大などの主要大学の合格が大きく落ち込んだ時期もあった。現     在は回復し開成に次ぐ位置を保っている。開成は卒業生の進路志向が     東大から国公立大の医学部に移りつつあるので、東大の現役合格率で     は上回ることもある。 ----------------------------------------------------------------------  難度表記 首都圏全中学の入試問題を相対評価して、教科別に問題の難度を       5段階に分類したものです。           A:難しい B:やや難しい C:標準レベル D:やや易しい       E:易しい ○〜□:2つのレベルの中間         を表します。Aを超える場合「特」と表記することがあります。 ----------------------------------------------------------------------